4月。和風月名は卯月。
卯の花が咲く月という説と、「初(うい)」「産(うぶ)」の、うから一年の最初を意味する説、稲を植える月で、「うつき」を意味する説があります。
寒い冬が過ぎ去り、たくさんの草花が芽吹き、清らかで美しさに満ちた季節です。
ここでは4月の日本の行事と二十四節気をまとめています。
二十四節気・清明
二十四節気・清明(せいめい)4月5日頃。
草花が芽吹き明るく清々しい空気に満ち溢れる時期。
暦便覧には
「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記されています。

暦便覧は江戸時代に書かれた暦の解説書だよ
あらゆる草木が芽吹きだしすべてのものが明るく清らかで芽吹いた草が何の草なのかが明らかになるといった意味があります。
清明は「清浄明潔」の略です。
4月8日 灌仏会・花祭り
灌仏会(かんぶつえ)は釈迦の誕生を祝う仏教行事です。
お釈迦さまの誕生日といわれている4月8日。
花祭りともよばれています。
この時期はちょうど桜などの花が咲き始める季節であること、またお釈迦様が花が咲き誇るルンビニーの花園で生まれた事から、花祭りと呼ぶようになったという説があります。
各地の寺院では花御堂に安置された釈迦誕生仏に甘茶を掛けて無病息災をお祈りします。
参拝者に甘茶がふるまわれるお寺もあります。
釈迦誕生「天上天下唯我独尊」
お釈迦様は、ルンビニの花園で、母、摩耶夫人の脇の下から生まれたとされています。
9つの龍が天から清らかな水をそそぎ、生まれたばかりのお釈迦様はすぐに7歩歩き、右手で天を、左手で大地を指し有名なあの言葉「天上天下唯我独尊」ととおっしゃられたそう。
「天上天下唯我独尊」とは、
唯我独尊の意味は自分だけがすぐれていると自負すること、
という、うぬぼれの意味で使われていることが多いですが、
お釈迦様のこの言葉は
私たち人間は皆等しくたった一つの尊い命である。
天の上にも天の下にも私たち人間にしかできない尊い使命がある。
と解釈されています。

内容解釈は自由!
この灌仏会が日本で最初に行われたのが 推古天皇代(606年)といわれています
二十四節気・穀雨
二十四節気・清明は4月20日頃
穀物に実りをもたらす春のあたたかく柔らかな雨が振り出す頃
『暦便覧』には
「春雨降りて百穀を生化すれば也」
と記されています。
春の天気も安定し、徐々に気温が上がり初夏へと移り変わっていきます。
4月19日 地図の日
最初の一歩の日。
日本各地を歩いて測量し、日本で初めて日本地図を作った伊能忠敬が北海道に向けて出発した1800年のこの日を地図の日として制定されました。
「最初の一歩の日」とも呼ばれています。
伊能忠敬は当時55歳。
17年をかけて日本全国の測量という偉業を成し遂げました。
大きなことに挑戦すること新しく何かを始めるのに年齢は関係ないということですね。
4月29日 昭和の日
4月29日は国民の祝日・昭和の日
激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたすひ。
ゴールデンウィークを構成する祝日のひとつでもあります。
もともとは「天長節」とよばれる天皇の誕生日を祝った祝日でした。
※明治、大正、昭和と天皇が変われば日付が変わります
第二次世界大戦後は「天皇誕生日」と改称され、昭和天皇崩御後は「みどりの日」に。
昭和天皇が生物学者であり自然を愛したことから
「自然にしたしむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」ことを趣旨としています。
2005年の国民の祝日に関する法律の改正で、2007年からは4月29日は「昭和の日」、
「みどりの日」は5月4日に変更されました。